第二回チャーハン定期報告
毎度お馴染みチャーハン定期報告のお時間がやって参りました。
ところが、今月は麺ばっかり作っていてチャーハンをあまり作っていなかったので番外編。去年から今年にかけて僕が食べた中でこれは!という炒飯をご紹介いたします。
まずは有楽町「交通飯店」の炒飯¥730。
最小構成のシンプルな具材と適度なパラパラ感。
「東京の町中華」のお手本のようなチャーハンです。
グレートスタンダード。平凡なる巨人。
続いて恵比寿「こづち」の炒飯(中)¥650。
程よくしっとり。干しエビ使いが特徴的な一品。
決してお安い値段でもありませんが、中盛りでも普通の店の大盛り並のボリュームです。美味いのですが、僕はここの炒飯を食べると毎回、ほぼ必ず強烈な眠気を催します。
何故なのか…。
あとカウンターに出されている胡瓜と大根の薄切りの漬物?が妙に旨いです。
続きまして変化球。
神田「味坊」の味坊チャーハン¥750
醤油味の褐色の飯の中に潜むクリスピーな乾麺。
食べるときは大抵ボトル売りの自然派ワインをガブガブ飲んですっかり酩酊しているので、食べるたびに毎回新鮮な驚きを楽しむことができます。
続きまして日本堤の名店「丸千葉」のチャハン(汁付)¥700
具材は卵、細かく刻んだ豚コマとピーマン、小海老。
「町中華」ではなく「定食屋」の炒飯。
紅ショウガの働きも見逃せません。
酒を呼ぶ味です。
そしてこの「チャハン」も、強烈な眠気を催させる何かの存在を感じます。
何がそうさせるのか…。恐ろしい一品。
気付くと周りのお客さんが悉く頼んでいたりします(笑)。
続きまして、西からの刺客。
本日のメインイベント。
神戸は三宮「天一軒」のヤキメシ(スープナシ)¥650。
・・・コイツは恐ろしい一品です。
ナニがドウうまいのか説明が付かない旨さ。
スプーンで最初のひと掬いを口に運ぶと、途端に強烈な旨みが物凄い加速度で口腔内を駆け巡ります。しばらくその旨みのスピード感に任せて食べ続けてから、おもむろに各テーブルに置かれているソースをかけて食べる。
するとソースに含まれた各種スパイスの効果によって米粒を覆っている「旨いナニか」の成分が突如立体的に立ち上がり、人間が食べ物を美味しいと感じる「秘孔」のようなものを余すことなく、これでもかと刺激してくるのです。
こんなものを毎日食べていたら廃人になってしまうので、とにかく神戸に生まれなくて良かった、と心から感謝しつつ、神戸に行く度に吸い込まれるようにこの店の中に吸い込まれてしまうのです…。
罪深き一品。
ちなみに東の横綱、大井町の萬来園の海老炒飯についてはすでに紹介済みなので
をご参照ください。
ハア、おなか減った、チャーハン食べたい…。