浮浪雲
ANIMAXで最近放送されたアニメ版の浮浪雲が思いのほかよかった。
1982年、東映動画の制作だが協力にマッドハウスのクレジット。
監督は真崎守。
虫プロの香がプンプンする取り合わせ。
※しかしこの作品が「戦国魔神ゴーショーグン」と同時上映だったとは、当時のアニメ映画の興行って、何を重視していたんだろうか?と訝しんでしまう。
原作のタッチを再現したシャープな作画も、時代を感じさせない。
雲役の故山城新伍が実に洒脱で、如何にもとらえどころのない雲のイメージにフィットしている。
お亀さん役は熊谷真美。
これまた鼻にかかったちょっとトロくさい声が、のほほんと呑気な役柄に合っている。
この作品を発掘してきて放送にまでこぎつけたANIMAXのご担当者は、かなり胸を張ってよいと思う。
しかし、無粋なこととは知りつつ、山城自身の波乱に満ちた華麗と悲惨の合わせ鏡のような生涯と、雲の自由な生き様を重ねてみてしまう。
時を経てなお連載が継続している原作の雲の生涯は、果たしてどんな幕引きを迎えるのだろう。
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