海を渡った故郷の味

 

珍しくまじめな話を。

 小学生の頃、同じクラスにほんの一時期だけ、ベトナムから難民として日本に逃れてきた子がいました。記憶もおぼろげで、その子が男の子だったのか女の子だったのかすらあいまいです。

 すぐ別の学校に転校してしまい、その後の消息もわかりませんが、今、思い出してみると、その子の姓は日本名でした。

調べてみると↓のような事情を知りました。

 

 http://www.kumamoto-med.jrc.or.jp/Dr.Cross/drcross2009/hystory.html

 

日本の難民政策は難民条約加盟後、数度の制度改正を経ているものの、その認定過程における制度不備、そしてそもそもその認定条件の厳しさから、国内外から批判の対象にされることも多いのですが、政情不安な国から、命からがら救いを求めて日本を訪れる人は後を絶ちません。

 

昨日一冊の本を買いました。

 

「海を渡った故郷の味」

 

f:id:mon_uncle:20130412110018j:plain

http://www.flavours-without-borders.jp/

 

迫害を受けて国を追われ、異国の地で先の見えない日常を生きる人々が教えてくれたそれぞれの故郷の味をまとめた本だそうです。

人間が暮らすところには生活があり、その生活がはぐくむ食文化があります。

差別や相互無理解が生んだ紛争によって、こうしている今も世界各地で多くの人々の暮らしが脅かされています。 

 

日本にいる我々ができることは少ない、というか、その事象に対して直接何か訴えてその現状を変える手段はないと言っても過言ではないでしょう。

唯一、誰にでも出来ることは「知る」ことです。

「知る」ことで、世界は変わるのだと、僕は思っています。